出典:EPGの番組情報
NHK地域局発 四国らしんばん「明日の暮らしが見えない」[字]
長引くコロナ禍で日々の食事に困ったり、孤立したりする世帯が増えている。困窮する世帯に支援を行う各団体へアンケートを実施、その実態に迫るとともに支援策を考える。
番組内容
長引くコロナ禍で豊かさを実感できないばかりか、日々の食事にも困る世帯が、四国でも増えている。さらに社会とのつながりが薄れ、孤立を深める人々も。番組では子ども食堂やフードバンクなどを運営する四国各地の団体に緊急アンケートを実施、見えづらい困窮の実態に迫るとともに、必要な支援策を専門家と考える。
出演者
【ゲスト】社会活動家・東京大学特任教授…湯浅誠,【キャスター】永井伸一ジャンル :
ニュース/報道 – ローカル・地域
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
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解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
まずはその前にあす日本時間の
午後7時11分の星出さんの
打ち上げに注目したいと思います。
愛媛県宇和島市の
NPOが運営する子ども食堂。
月に一度
無償で提供される
食料を求めて
大勢の人が集まります。
去年3月
新型コロナウイルスの流行をきっかけに
食料や弁当の提供を開始。
支援先は瞬く間に 100世帯を超えました。
今回 私たちは
四国で 子ども食堂や
フードバンクを運営する団体に
緊急のアンケートを実施しました。
「300円の弁当代が支払えない」。
「7日後の給料日までお米を買えない」。
見えてきたのは
解雇や休業で収入が激減し
暮らしが脅かされる実態でした。
更に 新型コロナの影響で
直接 会うことが難しくなる中
支援が必要な家庭と
どう つながりを作るかが
課題となっています。
コロナ禍で増え続ける
日々の暮らしに苦しむ家庭。
その現状と支援の現場を見つめます。
「四国らしんばん」です。
新たに番組を担当することになりました
永井伸一です。
皆さんと一緒に
四国のさまざまな今を見つめていきます。
どうぞ よろしくお願いいたします。
今回は 私たちの暮らしについてです。
初めての緊急事態宣言から1年
新型コロナの影響が長引くにつれ
追い詰められる世帯というのが
この四国でも増えています。
そういった皆さんが頼りにしているのが
子ども食堂です。
もともとは 地域の子どもや
保護者が気軽に食事をし
交流をする場所だったんですけれども
今ではですね 困窮する世帯が
日々の糧を求めて
来るようになっています。
で 今回 私たちは四国の子ども食堂や
フードバンクに
アンケートを実施しました。
100を超える皆さんから回答を得ました。
ありがとうございます。
利用者の数を見ていきましょう。
そうしますと
新型コロナ前よりも
増えたと答えたところが
半数に上っています。
中には 4倍に急増した
というところも
あったんですね。 では
利用者の様子は どうなんでしょう。
アンケートの一部 抜粋しました。
こんな様子が書かれていました。
また 利用者の中でも特に目立つのが
シングルマザー世帯です。
深刻な状況です。
シングルマザー世帯
新型コロナウイルスの影響が
直撃しています。
その暮らしを見つめます。
愛媛県の あみさんです。
0歳から小学生まで
3人の子どもを一人で育てています。
こないだ あんた
私に だっこされて寝たろがね。
地域の子ども食堂が
月に一度行う食材の支援に
頼っています。
あみさんは 2年前
育児のために正社員を辞め
派遣社員として働いてきました。
去年3月に離婚。
その後 突然 契約を打ち切られました。
新型コロナの影響で
派遣先のスーパーの業績が
悪化したためだと言われました。
派遣先のスーパーに アルバイトとして
雇ってもらえたものの
働ける時間は
1日4時間まで
という条件でした。
1か月の給料は
10万円から3万円にまで減りました。
別れた夫からの養育費はなく
収入は一時 子ども2人の
児童扶養手当などを
合わせて
月に10万円ほどでした。
そんな中 9月には次女を出産。
ミルクや おむつ代が
かさむように。
更に 入学する子どもの学用品も
必要になり 出費が膨らみました。
離婚前から ためていた貯金で
半年間なんとか やりくりしましたが
それも限界だったといいます。
食費を浮かすため
食事は子どもたちの分しか作らないことも
しばしばです。
そんな母親の姿を見て
子どもたちの行動も
変わってきたといいます。
医療事務のパートが見つかったのは 11月。
給料は 派遣社員の頃の水準に戻りました。
しかし 生活に余裕はなく
貯金が尽きかけた今
将来への不安は消えないといいます。
一度 仕事を失うと
シングルマザーが 再び職を得るのは
容易ではありません。
小学生の娘と暮らす
40代の
シングルマザー
しょうこさんです。
保険会社で営業の仕事をしていた
去年3月
新型コロナの影響で
会社の業績が悪化
退職を勧められました。
新たな仕事を探しましたが
コロナ禍で
子育てと両立できる仕事の求人は
激減していました。
週末だけは 子どもと過ごしたいと
土日の休みが可能という仕事に
応募しても
実際は 違ったといいます。
結局 8社連続で
不採用となった
しょうこさん。
失業手当を受けながら
半年間 職を探し続け
10月 ようやく
別の保険会社に
再就職できました。
給料は 手取りで14万円。
対面販売が難しいにもかかわらず
営業ノルマは
コロナ前と
変わっていません。
達成できずに
再び仕事を失うことを
しょうこさんは
心配しています。
将来が見通せない日々。
いつも思うのは 一人娘のことです。
今日のゲストです。
社会活動家で 長年 貧困問題に
取り組んでいます 湯浅 誠さんです。
よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
現在は 子ども食堂の
普及活動を行う団体の
理事長でもあります。
湯浅さん VTRの中で
「生活するのは綱渡りです」とか
また 「私は飢えても
子どもには不自由させたくない」
そういう言葉がありました。
実に切なくなるんですけれども。
そうですね。 本当に身につまされる映像
ということでしたね。
皆さん 頑張って働いておられるけど
なんとか 子どもには不自由させたくない
っていう気持ちがね 伝わってきて。
それも切ないんですけど
子どもさんが親のために
わざと こう… 残すなんていうね。
そうですね。
そんなのもあって
本当に切なくなりますね。
ええ。 そういった中で
シングルマザーを巡る状況っていうのは
やはり 新型コロナの影響っていうのは
とても大きいものなんですね。
もともと不安定な働き方 派遣とかね
そういう働き方されてた方たちが
新型コロナの影響で解雇される。
そして また
学校が休校になったりしましたから
子どもさん 家にいる時間が増えて
お昼代とかが かさむ
収入は減るわ 支出は増えるわ
ということで ダブルパンチで
とっても しんどくなってる方が
少なくないですね。
さあ そういった中で
今回 アンケートの中にもですね
本当に大変な状況っていうのは
ひとり親の世代だけじゃない
シングルマザーの世帯だけじゃない
っていうことが見えてきました。
例えばなんですが…
また コロナ禍で…
そして…
湯浅さん 本当 突然誰もが
生活状況が一変する
そういうおそれがあるっていうことが
これ 見てとれるような気が
するんですが。
まさに そういう意味では
災害と同じ状況だと思いますね。
災害も
東日本大震災にしろ 阪神大震災にしろ
また 西日本豪雨水害にしろですね
それまで なんとかなってた暮らしが
ある日 突然 壊れてしまう
ということになるわけですけど
それと同じようなインパクト
しかも 災害と違って
日本全土を覆うインパクトですから
本当に全員が被害者
そして その中でも
もともと 暮らしの大変だった人たちが
より大変な状況に追い込まれる
という状況が見てとれます。
そして 今回 更にアンケートからですね
浮かび上がってきたことがあるんですね。
それは人と人との つながりが
なくなるんじゃないかということで
例えばなんですが
夕食会 皆さんが
集まる食事会ですね…
こういったアンケートの言葉もありました。
孤立しがちな家庭 世帯を
どう つながっていくのか
ある子ども食堂の模索を取材しました。
徳島市にある 子ども食堂です。
以前は 子どもたちや保護者でにぎわった
食堂スぺース。
感染拡大以降は
訪れる人が減っています。
このままでは 支援が必要な家庭との
つながりを保てない。
運営するNPOでは 去年10月から
希望する世帯に お弁当や食料を
配達することにしました。
代表の原田昭仁さんです。
週に一度
およそ80世帯にお弁当を届けています。
家を訪ねる時
必ず かぶるのが この帽子です。
ミニオンのおっちゃんって言われてます。
この日 訪れたのは
3人の子どもがいるシングルマザー世帯。
母親は新型コロナの影響で
去年の春 派遣の仕事を失いました。
それ以来 働き口を探し続けています。
原田さんは 半年間 通い続け
関係を作ってきました。
事務所に戻ると 暮らしぶりなど
気になった情報を
スタッフ同士で共有します。
原田さんたちは お弁当を配りながら
信頼関係を築きます。
困っていることがあれば相談に乗り
深刻な場合には 行政機関へ連絡し
必要な支援につなげます。
しかし 玄関先の会話だけでは
プライベートな問題に踏み込むのは
困難です。
子ども食堂に
来てもらい
時間をかけて
話をしたいと
原田さんは
考えています。
この日 原田さんが向かったのは
小学生の娘と暮らす女性です。
部屋に籠もりがちなのを
気にかけてきました。
どうも こんにちは。
こんにちは。
ほな お渡しさせてください。
4つ入ってるから
ゆっくり置いてください。
はい グータッチで。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
ありがとうございました。
お邪魔しました。
シングルマザーの純子さんは
長年 美容関係の仕事をしてきました。
新型コロナで客足が途絶え
1年以上
仕事がありません。
あっ これが娘さん。
娘は自閉症です。
自分が新型コロナに感染すると
面倒が見られなくなるため
家に閉じ籠もる生活を送ってきました。
お弁当を届けてから5日後。
原田さんにとって
うれしい出来事がありました。
純子さんが
初めて 子ども食堂にやって来たのです。
お菓子 もらってください。
親子で外出するのは久しぶりでした。
原田さん いつもの帽子をかぶって
娘の緊張をほぐします。
もう一回。
もう一回。
純子さんが久しぶりに目にした
娘の笑顔です。
これからは 親子の暮らしに寄り添って
見守ることができると
原田さんは感じていました。
湯浅さん
原田さんの姿 どう ご覧になりました?
何か こう子どものために
アニメキャラクターの帽子をかぶってね
親しみ持ちやすくするって
なかなか 行政の相談員だったら
できないし やらないんじゃないかと
思うんですけど
やっぱ 支援っていうと どうしても
カウンターの向かいに座って対面している
みたいなイメージですが
原田さんたちは
隣にいるイメージですよね。
そうやって寄り添って支えてくれてる人が
いるっていうのは
本当に対象になってる利用者の皆さんも
心強いんじゃないかと思います。
そうやって考えますと
家庭 世帯を孤立させないためには
何が求められるというふうに考えますか?
ひと言で言うと つながり続けることじゃ
ないかと思っています。
子ども食堂の皆さん
原田さんだけじゃなくてですね
全国で半分ぐらいの方たち
これ 子ども食堂の数にすると
2, 500か所程度になりますが
なんとかして つながり続けようと
集まる場所を
今 3密回避で作れないんだったら
食材を配る お弁当を配る
それもできなければ文通もする
とにかく
なんとか つながりを絶やすまい
つながり続けようと
頑張っておられますね。
なるほど。
ただ アンケートの中ではですね
ちょっと気になるコメントがありまして
世間体を気にし支援を受けたくても
抵抗がある人もいるということで
周りの目が気になるという方もいると
この辺りは どうお考えですか?
はい まさに地域社会
しがらみと ひと言で言ったりしますが
そういうものが強すぎて しんどい
こう感じてる人がいることは
よく知られています。 子ども食堂とか
地域の居場所の皆さんは
そういうことを
重々 踏まえた上でですね
ある種 緩いつながり…
そんなに他人の家に
土足で踏み込むというわけではなく
でも ずっと気にかけてますよ
つながりたいと思ってます
待ってますというメッセージを
出し続ける
話をしてもらえるような空気を
作っていく
そういうことに とっても たけた
そして そこに工夫を
凝らしている方たちだと思いますね。
緩いつながりが大事だ
っていうことなんですね。
そういった中で政府も対策はしています。
その一方で 私たちが
これから求められることというのは
一体 どういった点になると思いますか?
今 非常時です。
こういう時に大変な方たちの姿が見えて
そして 子ども食堂の皆さんのように
誰が つながり続けようと
最後まで頑張ってくれるか
そういう姿が よく分かったと思います。
この教訓を これからの平時
コロナは 永遠には続かないわけですが
次の平時に生かしていくということが
大事だと思います。
そこで ふだんのつながりがあって
初めて
また 次の非常時に…
それは地震かもしれない
台風かもしれない
また新たなウイルスかもしれない
分からないですけれども
次の非常時に そのつながりが生きます。
そうやって私たちは災害に強く
人が こぼれにくい地域を作っていく
それがコロナに一矢報いるということだと
私は信じています。
湯浅さん
今日は どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
「四国らしんばん」
今日は この辺で失礼いたします。
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