歴史探偵「米騒動」[解][字]…の番組内容解析まとめ

出典:EPGの番組情報

歴史探偵「米騒動」[解][字]

100年前、日本を揺るがした米騒動。当時、内閣総辞職にまで発展した大事件はどうして起こったのか?騒動の参加者の証言テープを入手。富山の暴れババとは何者か?

番組内容
100年前、日本を揺るがした米騒動の真相に迫る。当時の内閣が総辞職するまでに発展したこの事件はどうして起こったのか?参加者の証言テープを入手。そこに登場した富山の暴れババとは何者?わずか2か月で騒動が全国化したのはなぜ?警察の資料から見えてきた騒動拡大の原因とは?米価上昇し、経済格差が広がった大正時代の人々の不満とは?日本の歴史に大きな影響を与えた大正時代の米騒動を徹底調査。
出演者
【司会】佐藤二朗,渡邊佐和子,【リポーター】石橋亜紗

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行

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解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

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♬~

今から 100年前
日本を揺るがす大事件が起きました。

全国で…

僅か2か月で 時の内閣が

総辞職に追い込まれました。

なぜ これほどの事態と
なったのでしょうか?

騒動が始まった 富山。

そこで見つけた
警察の資料を調査。

おお…。

「越中女一揆」?

事件のきっかけは…

更に 騒ぎを起こした女性たちの

証言テープを入手。

おお!

(女性たち)そりゃ~!

「暴れババ」とは 一体 何者?

その後の日本を大きく変えた 「米騒動」。

全貌が明らかに!

「歴史探偵」 調査開始です!

♬~

さあ 今日のテーマは「米騒動」です。

う~ん! まあ 正直ですね

何となく持ってたイメージとしては…

決起したぐらいの
イメージしか なかったので…

正直 イメージなかったですね。
そうなんですよね。

米騒動というのは…

…という歴史的な転換点で…

なるほど なるほど。

調査したのは 石橋探偵です。
出た!

米騒動 どんなものだったのか

見ていきたいと思うんですが
今から およそ…

これ 当時の新聞なんですけれども

7月。 富山県で

「女性たち
40人余りが
集合し

役場へ押し寄せた」と
報道されているんです。

まあ 何となく こういうイメージは
ありますかね 米騒動。

女性たちが集まってっていう
感じですよね。

で 8月になりますと 全国へ拡大します。

はい。 「大阪も米屋を襲う」とか

「東京市 ついに不穏に陥る」。

おお!
はい。 不穏になってきました。

そして9月 ついに内閣は

総辞職に追い込まれると。

そうですよね。 今夜は
その謎を解決していきたいと思います。

まずは
この7月の富山で起こった米騒動を

調査してきました。

誰が なぜ
この騒動を起こしたんでしょうか。

まず 調査に向かったのは 富山!
ではなく…。

何だ? 違うのか。

ここに 米騒動 始まりの謎を解く
貴重な資料があるとの情報が。

それは 騒動を起こした人たちの…

カセットテープ!

懐かしいですよね
懐かしいね。

そこで ラジカセを持って
駆けつけました!

(玄関チャイム)

はい。
こんにちは よろしくお願いいたします。

井本です。

米騒動研究の第一人者で

証言テープの持ち主です。

こちらですか?
はい。

おお! こんなに?

(富山弁)

フフッ。

ええ。

フフフフッ。

ほんとに聞き取れなかったです。

もう どうする? 藤沢に来ちゃったのに。

しかし よ~く聞いてみると
衝撃的な言葉が出てきました。

「あわれめろ」といわれ…

なかなか…

「暴れババ」とは
騒動を起こした女性たちの呼び名です。

写真も残っていました。

(井本)おババたちは バッとしたね…

暴れババを さらに調査するため
富山に向かいました。

日本海に面した港町…

ここは 100年前 米騒動が
最も激しくなった場所の一つです。

こんにちは よろしくお願いいたします。
あっ こんにちは。

大村と申します。
よろしくお願いいたします。

(大村)ええ ええ。

港で米俵を担ぐ女性たち
それが 「暴れババ」でした。

≪(女性たち)せ~の!

夫が 漁や出稼ぎに出る中

みずからも働いて
家計を助ける女性たちです。

≪(女性たち)せ~の!

日頃から
重労働を共にしていたことから

結束力が 非常に強かったと
言われています。

どんどん 値が上がるでしょ。

(砲声)

その原因となったのは
戦争でした。

当時は 第1次世界大戦の まっただ中。

日本では 造船などの重工業を中心に
輸出ブームが到来。

空前の好景気を巻き起こしました。

この恩恵を受けることができた
富裕層は

有り余るお金を
米への投機につぎ込みます。

この結果 米価は年々上昇。

1年半で 2倍近くに
跳ね上がりました。

すごいね。

えげつない
上がり幅だね。

米の値か どっだけ上がってくがけ!

生活に困った暴れババたちは
ついに 行動を起こします。

そうや… 人やわ!

人 集めんど!

よっしゃ!

(大村)うん 走って。

米商人のもとへ向かいます。

♬~

(戸をたたく音)
何しとん! はよ出てこいわ!

(戸をたたく音)

暴れババたちは その呼び名どおり

暴れたかと思いきや…。

よく分からないから…

訴えは
全く受け入れてもらえませんでした。

今度こそ 暴れだしても

おかしくありません。

しかし…。

こ… こ… こら あんた!

そら!
(女性たち)ワー!

米を運ぶ荷車を囲んでみたり…。

米を積み出す小舟に
近づけないよう 威圧したり…。

出すな~!
(女性たち)出すな~!

あくまでも 米を
富山から出させないよう

抗議を続けたのです。

なるほど。

富山の米騒動。

その始まりは
働く女性たちの抗議活動だったのです。

更に テープを調査すると
新たな事実が明らかになりました。

バンドリ騒動 米騒動。

女性たちは わらのカッパを着ていたと
証言していました。

つまり 雨が
よく降っていたということです。

当時の天気。

これこそ 米騒動の本質に迫る
カギだったのです。

富山の米騒動が
報じられ始めたのは

1918年7月下旬のこと。

その時の天気は?

気象台に
大正時代のデータが残されていました。

1日ごとに データを
まとめてるやつになります。

あ~ すごい。

こちら 雨量になるんですね。
雨量。

ってことは これ…

雨が降ったってことですね。

7月下旬の記録を見ると…

雨は降っていなかったのです。

雨が よく降っていたのは

6月下旬から

7月上旬にかけてでした。

つまり 女性たちが
騒動を始めたのは

新聞報道より…

ありがとうございま~す。

当時の警察がまとめた
米騒動の記録に 手がかりがありました。

それは…。

(尾島)はい そうなんですね。

(尾島)そうです。

なんと 富山では

米騒動は 明治時代から
何度も起こっていました。

そのため 新聞は

当初 注目していなかったと
考えられます。

つまり…

…っていうことも分かっています。

なるほど…

知らなかったです。

そうなると…

もしかしたら…

内閣を倒すほどの大事件となった 米騒動。

富山では 生活苦を訴えるため…

いや~ その米騒動ね 我々 知ってる…

最初 このVTR見てて…

彼女たちが 何をしていたかというと…

…ということなので…

そうだね。

女性が 家の中で育児と家事
そういったものに専念するっていう…

そうですね。

女性がね カセットテープでね

「一切 何にも悪いことはしとりゃせん」
みたいなことを

おっしゃっていたけれどもね…

そういうことですね。

で その暴れババたちが…

…があるんですよね。

はい。 それが
「おからめし」というものなんですが。

「おからめし」 はい。

それだけ聞いて 何か
どんなものをイメージされますか?

(笑い声)
茶色ですか!

米騒動が激しかった地の一つ…

今回 レシピの再現をお願いしたのは

地元の漁師の奥さんたちです。

ああ ありがとうございます。
ありがとうございます。

♬~

同量 入れるんですね。

当時 おからは
とても安く手に入ったため

米とまぜて かさ増ししていたと
言われています。

まぜて炊きました。
どう炊きあがるの? これ。

さあ 炊きあがり 所長 いかがでしょう?

あまり… 普通… 普通という。

そうなんです。
見た目も違和感ないですよね。

意外に普通。

茶色くなかったですね。
茶色くないし。 ねえ 全然…。

ほんと お母さん方に感謝ね
いつの時代も。 ねえ。

私 そんな 全体的に茶色いなんて
失礼なこと言っちゃったけれども

非常に普通といいますかね…

家で作ってみた?
はい。

おなか 膨れましたね。

グッドです。

そうですね。
当時がしのばれる食べ物でした。

さあ では
続いての調査にまいりましょう。

こう 騒動になる
あれがないじゃない? ファクトが。

ねえ? 米騒動は どのようにして
急拡大していったんでしょうか。

向かったのは…

米騒動が急拡大した町です。

ここで 何が起きたのか。

滑川の米騒動を研究している…

失礼しま~す。

まずは 当時の新聞記事を
しらみつぶしに調べていきます。

出た。 この番組恒例 しらみつぶし!

(渡邊 石橋)フフフフッ。

(近藤)ず~っと書いてるんですけど…。

これは 米騒動の年の
7月下旬の記事。

「女性たちが 46人
押し寄せた」とあります。

(近藤)「そう 騒ぎ回るようなことは

なかろうとの事である」

というような書き方を
この新聞はしていますね。

じゃあ…

ところが…

(近藤)これは 8月6日のものなんですが。

(近藤)はい 2, 000名
というふうに

新聞では
報じています。
文字どおり…

いや~ ほんと
そうだね。

全然 桁違いですね。

そうですね。

出すな~!

その原因は
暴れババとは別の人たちでした。

書かれていたのは…

「羽織を着る者」。

「たばこを吸う者」。

「学生風 会社員風」と
さまざまな人たちです。

こらまた
全然… いろんな人になったね。

…というようなことを
書いてるわけですね。

そうですね。

大きな原因となったのが

8月のシベリア出兵です。

成金や財閥などの富裕層は
米価の 更なる高騰を見込んで

投機を加速させたのです。

7月から8月の
ひと月で

米の価格は
20%も上がりました。

もう 何だい!
ほぼ90度…。

これが 混乱を
引き起こします。

そういった人々ですね…

当時の人たちの生活難を表す
言葉があります。

「洋服細民」です。

洋服を着て 体面を保っているように
見えますが

体は やせ細っています。

(一同)出すな~! 出すな~! 出すな~!

多くの人たちの抱えていた不満が

ついに爆発したのです。

この大騒動に注目した
記者がいました。

富山の地方紙「高岡新報」の特派員です。

えらい騒ぎやねえ。
(人々の声)

あんたも 米の値 上がって
弱っとんがじゃないが?

ええ まあ…。

日本でも これまでになかった
大々民衆運動やわ…。

一揆だちゃ。

江戸の一揆が
よみがえったみたいやわ!

記者が注目したのは 格差が広がり
生活が脅かされるという…

「今回の騒動は

社会経済組織の欠陥を
意味する

最も重大な
出来事である。

政治家や学者は
真剣に捉えるべきだ」。

(通信音)

「高岡新報」は 米騒動の記事を
全国に送り続けました。

ニュースは すぐに広がります。

「富山の女一揆」。

センセーショナルな
見出しが

紙面を
覆い尽くしました。

「一揆」を想起させる
民衆の怒り。

しかも 始まりが
女性たちだったということに

各地の新聞が
飛びついたのです。

事態は 大きく動きます。

この時
労働者たちの社会に対する不満は

既に 全国で高まっていました。

各地で 大規模なストライキが
多発していたのです。

(井本)それが全国化するわけですね。

騒動は 広がっていきます。

もう 暴れババの方々が…
これでいいのかな。

「暴れババの方々」でいいんでしょうか。
大丈夫です。

抗議活動をしたというのが
発端ではあるのかもしれないけど…

実は…

ちょっと聴いてみましょうか。
あっ 聴けるんですか。

タイトルは「イキテルソング」です。

「イキテルソング」? はぁ。
どうぞ。

♬~

♬「生きたガイコツが踊るよ踊る」

♬「ガイコツ どんなこというて踊る、よ」

♬「やせたやせたよ 外米食うて痩せた」

♬「日本米 恋しいというて踊る」

♬~

う~ん…。
いかがでしょうか?

ちょっと リズムは
陽気なんですけれども

気になるのは やっぱり歌詞ですよね。

「生きたガイコツが
踊るよ踊る」と
始まりまして

注目して頂きたいのが…

そこで 政府も
まあ それは知っていたので

何とかしなくちゃいけない
っていうことで

その一つとして 東南アジアから
急きょ輸入をしたんですね 外国のお米を。

それで 何とか
しのごうと思ったんですね。

歌詞からすると
外国のお米
食べるのに

ものすごい不満があるような
感じなんですけど…。

そうなんですよ。

やっぱり
日本の「ジャポニカ」と

東南アジアの「インディカ米」は
ちょっと違うじゃないですか。

エスニック料理で
今は人気ありますけど

やっぱり 当時…

ああ そうなんだ。

あと やっぱり…

何か そういうものを
施されることに対して

結構 洋服細民なんかは
非常に不満があったんですね。

なるほど。

良くも悪くも
みんなが分かりやすいっていうか…

…っていうのは ちょっと 今のVTR見て
思いましたけどもね。

そうなんです。 ほんとに…

米騒動の十数年前なんですけど

そのころから…

このようにして
全国に拡大した米騒動が

ついに 内閣を倒すこととなります。

センセーショナルな
見出しにより

日本中に知れ渡った
富山の米騒動。

大きなうねりを巻き起こします。

最初に動きがあったのは 大阪。

しかし ここでの騒動は

富山とは
異なったものでした。

暴動が起こったのです。

その様子を見ていた
16歳の少年の証言が残っています。

ある米屋が 騒動を恐れ

近所の氷屋の2階に 米を隠していました。

ハァ… これで ひと安心や。

しかし 人々は それに気づきます。

あそこの米屋
氷屋に 米 隠しとるらしいで。

あのドケチ!
全部 吐き出さしたるわい!

群衆は 氷屋の2階へ殺到しました。

それいけ! いてまえ! はよう!

米や 米や!
ハハハッ! ぎょうさんあるで!

ほら 持ってったらんかい!

おかん 米いっぱ~い!

何しとんねん!
はよ拾わんかい!

東京では
更に過激さを増していきます。

市民集会を呼びかける広告につられて

人々が 日比谷公園に集まりました。

次第に ボルテージが上がり…。

こんなものは 押し倒しちまえ!

数万人が
集まりましたか!

路面電車を破壊します。

吉原遊郭へ押し入り

放火する集団もいました。

騒動は 44道府県に拡大。

市民生活は 完全にストップします。

政府も黙っていませんでした。

時の首相は
陸軍出身の寺内正毅。

「米に関する
騒ぎの記事は

当分の間 一切
掲載してはならない」。

強硬な言論統制に
乗り出します。

既に紙面を組んでいた新聞は
記事を削り取り

そのまま掲載せざるをえませんでした。

生々しいですよね。
生々しいね!

これに 全国の新聞記者たちは

猛反発。

寺内内閣の退陣を
求めたのです。

民衆とマスメディアに
追い詰められてゆく政府。

そして ついに…。

軍隊を出動。

全国26府県で
およそ10万人が動員されました。

事態は
最悪の展開を
迎えます。

山口県で
軍が民衆に発砲。

10人余りが
死亡したのです。

日本中を巻き込んだ大騒動となりました。

富山で女性たちが抗議を始めてから
内閣が倒れるまで

僅か2か月の出来事でした。

ほんとにね…

そのあとの国に
影響を及ぼす可能性もあるんだという…

ほんと 雪だるま式に大きくなっていって
っていうことでしたもんね。

でも やっぱ それは…

…ということだよね。

で その米騒動で発揮されていった
民衆の力なんですけれど

これがまた…

そうですね。
やっぱり あの 当時 ほんとに

「大正デモクラシー」って言われるように
ほんとに こう…

例えばですね…

それが やっぱり 米騒動から7年後に
「普通選挙法」が成立して

まあ 25歳以上の男性なんですけど。
それでも 制限はあるんだけれども。

はい 無条件に選挙権がもらえる
というふうになっていったんですね。

それからですね 国民の生活難で…

…っていうことがあって
新しい制度が生まれるんですね。

(河合)そのもとになる法律が
実は この時期に出来てるんですよ。

ちょっと待って下さい
暴れババの方々 ほんとにすごいね!

そうですね。

おっと。
そうなんですね。

ただ もう こんなことがあったら

政府としては
「米 なんとかせな!」って思うよね。

そうですね。 なので…

…っていうことが
この時期 始まっていくんですね。

…という マイナスの面もあったと
言われてるんですね。

なるほどね。

いい面も悪い面も とにかく…

ほんで そのさあ…

気になりますよね。

ただ その後…

やっぱり その発端した騒動で

亡くなった人もいた
っていうようなことで

ちょっと 何か あまり
表沙汰にしたくなかったんですかね。

ただ…

やはり その騒動を
再評価しようという動きも

研究者の間で出てきまして…

冒頭に出てきたテープの…。
カセットテープ うん。

なるほどね。

人から聞き取って調査して
歴史学に使うって

「オーラルヒストリー」って
言うんですけど

近年 すごく注目されていて

やっぱり あの…

ちょっと やめて下さい!
言うことは適当ですから~!

わたくしも ツイッターなんか
やっておりますけど

下手なことをしゃべったり

下手なことを
書いたりはできないわけですよ。

酔っ払って 「ウエーイ」みたいな。
でも 歴史になりますよね。

酔っ払ったおやじがね
ツイッターやるっていう

そういう歴史として…。

(笑い声)

Source: https://dnptxt.com/feed/

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