インタビュー ここから「アーティスト 井上涼」[字]…の番組内容解析まとめ

出典:EPGの番組情報

インタビュー ここから「アーティスト 井上涼」[字]

Eテレ「びじゅチューン!」に出演中のアーティスト・井上涼さん。美術作品をキャラクターに見立てる独特の感性は、大学時代を過ごした金沢で育まれた。創作の原点に迫る。

詳細情報
番組内容
Eテレ「びじゅチューン!」で、アニメ制作から作詞・作曲・歌唱まですべてをひとりで手掛けるアーティスト・井上涼さん(38)。国内外の名だたる絵画や彫刻、建造物などをユニークなキャラクターに見立てる井上さんの世界観は、世代を超えた多くのファンを魅了し、9年前の番組開始以来、紹介した作品は120近くにのぼる。斬新な発想はどのようにして生まれるのか。独特の感性を育んだ金沢美術工芸大学で、創作の原点に迫る。
出演者
【ゲスト】アーティスト/映像作家…井上涼

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論

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  1. 自分
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  3. 井上
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  11. ユニーク
  12. 安室奈美恵
  13. 気分
  14. 必要
  15. 本当
  16. 面白
  17. ゲイ
  18. 距離
  19. 健康
  20. 子供

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

♬~

浮世絵の「見返り美人」が…。

回って回って ドリルに!

手がけたのは
アーティストの 井上 涼さん。

世界の美術作品を
ユニークな歌とアニメで紹介する

Eテレ「びじゅチューン!」。

毎回 独自の世界観で
人々を驚かせています。

「皆さんの中にも
ありませんか?」。

そんな
井上さんの世界観にハマるファンが

世代を超えて 増えています。

(拍手)

子供から大人まで 幅広い世代の方が
ほんとに 楽しめるというか。

もう 心が どきどきするような。

バリエーションの豊かさがすごいよね。
ほんと天才的だよね。

あの発想は どこから来るのかというのは
本当に興味がありますね。

井上さんが 自分らしさを
表現できるようになるまでには

さまざまな
葛藤がありました。

自分を縛る必要はないんですけど
なんかそうやって…

だから…

今 多くの人を魅了する
唯一無二の井上さん「らしさ」に迫ります。

都内にある自宅が 井上さんの作業場。

この部屋で 作品が紡がれます。

絵を描くだけではありません。

なんと マイクにも向かいます。

新しい気分 新しい気分
新しい気分 新しい…。

「新しい気分… だなあ」。

はあ はあ はあ いいかも。

♬~

♬~

美術の教科書で
見たことがありますよね?

あの 風神と雷神がドライブ。

ムンクの名画
「叫びの」世界は

なぜか ラーメンに。

世界の名作が 井上さんの生み出す
アニメと音楽によって

私たちの日常と結び付きます。

♬~

どういったことを考えながら
作るんですか? え~っと

耳に残るメロディーに
なればいいなと思うのと

思いながら作るのと
あと 私が歌いやすい歌を作る

まあ結果的に みんな
歌いにくいって言われてるんですけど。

それと あとはやっぱり
その歌とかアニメを通じて

実物を見たいなって
思ってもらうことが 番組の目的なので。

その… えっと
モデルにする作品の魅力を

どのように 文字で入れるか
ということをよく考えます。

そして
アニメなんですけれども。 ええ ええ。

アニメのキャラクターたち。

あれは 何かモデルはあるんですか?
あ モデルは…。

特定の「何々さん」とかって
いうことは 少なくって

生活をしているにあたって
あった面白いことを

「コト単位」で収集している。
「人単位」じゃなくて。

喫茶店の隣の人 隣にたまたま座った人が
言っていた言葉とか

そういう なんか… 誰かっていうよりも

日々 生きていて出会う
面白かった発言とか

そういうレベルで
モデルは いるって感じなんです。

そんな話
しなさそうだなっていう人が

急に
えげつない話を始めるとか。

そういう
面白かったポイントだけ抽出して

作品の中に使うとか
っていうことがあるのかも。

そういう「おもしろモーメントのメモリー」
が なんか頭の中にあって。

おもしろモーメント…。
この例えが下手すぎる。

その表現がまた
だから 井上さん… 独特ですよね。

もうちょっと あるだろうとか。

全然変わってないですね。
変わってないですか。

卒業してから15年ほどですか?

井上さんが
本格的に映像作品を生み出したのは

金沢の大学時代でした。

ここで? 撮影スタジオですか。
そうですね。 ここがそうで…。

絵や写真 CGなどの視覚的な表現を
専門的に学びました。

…から先生もすごい
殊更 ここに関しては厳しくて。

それを
よく注意された記憶がよみがえります。

作品制作には大切な場所ですよね ここも。

そうですね~ 思い出深いですね~。

井上さんの出身は 兵庫県。

父親は 高校で美術を教え
母親は ピアノ教師。

父 直さんは 教べんを執るかたわら
彫刻家としても活動していました。

美意識が すごく強いタイプの
父親なんですけど。

だから そういう自分の哲学とか
そういうのを

子供にもちょっと強要してたのかな
って想像しますね。

ユニークな作品も
お作りですよね? あ~。

本人が「ユニークだ 俺」って
思ってるかどうか

分かんないんですけど
ユニークですよね。

「笑顔車」という作品ですか?
アハハハ はい。

なんかもう 親族の恥ずかしさを

その「笑顔車」に対して
すごく感じてしまうんです。

今も実家に置いてあって

あれ 回るんですけど 顔の部分が。

なんか晴れた日に回して
悦に入っているらしくて。

ほんま
めでたい人やなって思いますね。

その お父様の独特さ 感性
っていうのは どうでしょう

受け継がれてるなって
いうふうに思われます? う~ん…。

そうですね 受け継がれてる…。
あんま認めたくないんですけど。

そこは 持ってしまっている
っていう感じで はい。

なんか そういう
作品とは こうあるべきであるみたいな

思想の強さっていうのを
自分も なんかこう

持っちゃってるなと思いますね。

まあ 悪いことばかりじゃ
ないんですけどね そういうのは。

そのこだわりを持つことは
やはり大切なことなんですかね?

そうですね
作品って なんか作るの

基本的に
大変なことばっかりなので

そういう時に
そういう信念とかで突破する

何かしらの力で
突破する必要があるんですけど

そういう時には そういう信念が
ちゃんとあった方が

最後まで走りきれるというか。

そういう意味では
いいと思います。

子供の頃からどうですか 他の子と比べて
発想なり 想像力なりって

ちょっと違うなって
思ったことってありました? う~ん。

なんか ズレてるなという
感じではあったんですけど。

なんか「発想力あるな 自分」
みたいなのは あんまりなかったですね。

だから 幼少の頃とかは
何が起こってるのかよく分からないとか

何で こんな反応が返ってくるのか
分からないっていうのを

何でなんかな~ っていうのを
よく考えてました。

自分自身は これぐらい
ズレてると思ってても

自分自身は ここだというふうに
思ってるってことですよね。

そうですね なんか… うん。

田舎だったのもあって なんかやっぱり
人とちょっと違うだけで指摘される

それもありだねとは
まあ すぐにはならないんですよ。

なんかやっぱり 幼少期の頃思い出すと
ちょっと怖いというか

あんまり思い出したくないこととかも
多いですね。

え~ なんか
暗い話ばっかりになってきた…。

周りとの違いに 気付き始めた自分。

中学から高校にかけて 次第に周りと
心の距離を置くようになりました。

そんな井上さんを大きく変えたのが

大学のクラスで出会った友人たちでした。

すごい 好きな人ばっかりだったので

なんか クラスの男の子で
川和田君っていう人がいて

その人が 私の作品をすごく
4年間通じて ずっといいって

今も言ってくれてるんですけど
ずっと 応援してくれてた人がいて

その人が… いたから なんか

自分が 作品作れる
作り続けられてたっていう部分もあるし。

1学年下の 岡田さんっていう人も
めちゃくちゃ ひねくれてるんだけど

すごい 面白い人だったんですね。

だから その人に
ウケたいっていう感覚もあったし。

いろんな面から
その人たちを好きになって

それが 作品にこう いつの間にか
つながっていてっていうのをこう…

グルグルグルグル
やっていたっていう感じ。

認めてくれる仲間を得た 井上さんは

素直に
自分を表現してみることにしました。

♬~

3年生の時に発表した作品
「ゲイの歌2005」。

♬~

なんか そういうの
カッコイイんちゃう?

ぐらいのことだったと
思うんですけど。

でもなんか イケる確信があって。

これ 絶対ウケるわって…。

チャンスと捉えてた節があって
そのカミングアウトを作品にするという。

だから
勇気を出したのは 出したんですけど

頭ごなしに 何かを否定するとかって
いうことをしない人たちが

クラスには… みんなそうだったので。

人が大きかったっていうことですね?

そうですね なんかそう「人が大きかった」
って文字面を思い浮かべると

めっちゃ普通って思うんですけど
でも ほんとにそうだと思います。

心を許せる人たちだったから

ゲイとか そういうことを
隠し通せなかったんですよ。

もう 隠してる方がつらかったんですよ。

そういう 大好きな人たちに
自分の根幹にあるものを隠しているのが

本当にこう つらくって。

それもあって 大好きだからこそ

カミングアウトしたかった
っていうのもありました。

カミングアウトしたことで その井上さんの
考え方ですとかね 作品制作に

どういうふうな影響を与えていると
いうふうに思います? あ~。

それは もう明確で。

自分の表現
アーティストとしての表現って

自分が もともと好きなものの
延長上にあるんですね。

例えば 安室奈美恵さんが好きだから

歌と… なんかアニメーションの動きって
いうものを合わせて

今 作品を作っているっていう
その流れの中にあると思うんです。

だからそこの 安室奈美恵さん…
安室奈美恵さんの話ばっかりですけど。

安室奈美恵さんが
すごく好きだからっていうところに

自分の中で うそをつく必要が
なくなるんですよ。

カミングアウトする前だったら
異性として好きなわけではないんです。

でも 安室さんは最高なんですっていう

なんかちょっとした ワンクッションを
入れなきゃいけないんですけど

カミングアウトしたら「もうほんとに
安室ちゃんになりたいんです私は」

っていうのを
100%言い切れるようになるんですね。

その ストレートにいける
その僅かなタイムラグの無さが

もう 本当にうれしくって。

すごい その当時 なんかこう

カミングアウトして ほんとによかったなって
思っていたのを思い出します。

相当 何か重いおもしのようなものが
取れたような感じですか?

だと思いますね。

自分で自分に載せてた
おもしっていうのも

いっぱいあったと思うんですけど

そういうのが「うわ~ 取れた~」
みたいなのがあって。

本当に 作品が素直になるというか。

その分 人に すごくこう

受け入れられやすくなるっていう
感じがあります。

自分の中の交通整理が
すごくスムーズにいくんですよ。

それはもう ゲイだからっていうのが
1つ可能性を選び取れることで

自分の中が すごいこう
ストレートになるんですね。

卒業制作「赤ずきんと健康」。

この作品が
アーティストとしての出発点です。

全国的な
学生映像コンテストで入賞。

動画サイトでも
再生回数が 上位に入りました。

♬~

童話「赤ずきん」を
メタボリックシンドロームの問題に結び付けて

作品に仕上げています。

♬~

「赤ずきんと健康」… まあでも普通に
言ってますけども タイトルからして…。

なんかもう ほんと
父親の「笑顔車」を全く笑えないですよね。

「赤ずきん」と「健康」が
なぜこの つながった…?

それも 当時
健康ブームだったんですよ。

2000年代初期。
それもあって う~んと…。

メタボですとかね。
そう そうですね。

メタボリックシンドロームとか
そういう言葉が出てきた時で

そういう まあ 時代のものを
のせることで こう なんか

理由があるように見せかけた

自分のやりたいこと
っていう感じでした。

結局 おんなじ話に
なっちゃうんですけど

クラスの人といることが
すごい好きだったんです。

で その人たちとの
思い出みたいなのが

なんか作品にこう 昇華されたのが
あれなんですけど

人っていうのも そうだし
作品を作るっていう

作家としての スタンスっていうのも
ここでできたと思うし。

その「人」に対して なんか
心をひらいていく大事さみたいなのも

やっぱりあると思うし。

あらゆることが
大学からの延長上に 今もあるので。

…とかになるんですかね。

ちょっと
テロップっぽい言い方になっちゃった。

恥ずかしい…。

出しましょうか? ここに。
いや~。

♬~

♬「いいえ… 私は何にでも牛乳を注ぐ女」

井上さんは 美術の魅力を
さまざまなアプローチで伝えようと

コンサートや
イベントにも力を入れています。

♬~

美術を自分らしく伝えていきたい。

アーティスト 井上 涼さんの思いです。

最初の頃は かなりお叱りの声も
あったそうですね。

そうですね う~ん。

美術というものをちゃかすと…
ちゃかしているつもりは

番組側とか 私には全くないんですけど

ちゃかしていると
捉えられることも多くって。

そういう 何でこんなものを作るのか
というような声も… はい。

あ~ ごめんって思いますけど
でもまあ こっちは

割と強い意志を持って
やっているので

それぐらいでは… という。

「そう言われましても
あの あの…」みたいになんか

「やりますので こちらは」
っていうような感じで。

まあ傷つくんですけど
いちいち 毎回。

でもまあ それで何かやめるとか
そういうことにはならないですかね。

今は 何を… まあ何を作ってもって
ことはないんですけど

私が いいと思って作るものは 誰かしら
いいと思ってくれるだろうという。

全員じゃなくても 誰かしらが

いいと思ってくれるだろう
っていう自信があります。

ので
そこが 大きな違いですかね。

それで自分を
縛る必要はないんですけど

何かそうやって 耳を傾けてもらえる人で
あろうというふうに思ってます。

だから「美術」のことをちゃんと
ちゃんと考えて 私なりになんですけど。

大事にしつつ
紹介していくっていうことを

絶対に守るっていうふうに思ってます。

アーティストって なんか
恐ろしい職業でもあるので。

常に 世の中から受け入れられる
立場であればいいかというと

そういうわけではないと思っていて。

世間が思い描いてもないようなこととか…

…って言っていいのか
やるべきことだと思っていて。

だから 常に
世間からの距離を保つっていうことを

よく考えるんですけど。

そういう意味で 世間が今こう

とても流動的に 大きく
変わっていっている中で

それに対して自分のスタンスを
どこに持っているのかっていう。

それについて とても厳密に

これからも 注意深くありたいな
と思っています。

だから それが私のこだわりであり

これからも やっていきたいことですね。

これから
どう変わっていきたいっていうよりも…

適切な距離が
あるのか分からないですけど。

そういうものをちゃんととれる…

♬~

♬~

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