歴史探偵「ヒーロー 源義経」[解][字] …の番組内容解析まとめ

出典:EPGの番組情報

歴史探偵「ヒーロー 源義経」[解][字]

源平の戦いのヒーロー・源義経。ゲームのグラフィックの技術を駆使し、義経の素顔を描き出す。鵯越(ひよどりごえ)の逆落としを行ったのは義経ではなかった説も紹介!

番組内容
大河ドラマで山場を迎える源平合戦。その主役ともいえるのが天才軍略家・源義経だ。美男子として描かれることが多い義経だが、実際はどんな姿をしていたのか?ゲームのグラフィックの技術を駆使し、義経の素顔を描き出す。そして、鵯越(ひよどりごえ)の逆落としで有名な一の谷の戦い。合戦の行方を決めた逆落としを行ったのは、義経ではなく、別の武将だった可能性が急浮上!源平合戦のヒーロー源義経。秘められた謎に迫る。
出演者
【司会】佐藤二朗,渡邊佐和子,【ゲスト】迫田孝也,【リポーター】近田雄一

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行

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キーワード出現数ベスト20

  1. 義経
  2. 迫田
  3. 鵯越
  4. 平家
  5. 逆落
  6. イメージ
  7. 範頼
  8. 表情
  9. 頼朝
  10. シブサワ
  11. 河合
  12. 鬼神
  13. 場所
  14. 大将
  15. 福原
  16. cm
  17. お願い
  18. 顔グラ
  19. 今回
  20. 菅田将暉

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

この九郎義経

戦に出たら 誰にも負けません!

源平合戦のヒーロー 源 義経。

大河ドラマ
「鎌倉殿の13人」で

菅田将暉さんが
演じ

今 注目を
集めています。

実は義経
同時代に書かれた記録は少なく…

そこで 今日は
義経が どんな姿をしていたのか…

次々と浮かび上がる…

「歴史探偵」 調査開始です。

♬~

う~ん 所長。 きましたねえ。
きましたねえ。

「鎌倉殿の13人」でも
ほんとに活躍してるんですよね。

いや ほんとね
あの菅田将暉さんが演じる 義経。

ねえ こう 悪い策を巡らせたりね

その ダークな黒義経が
話題になったりしてますからね。

あの 皆さん
義経に 興味あるんじゃないですかね。

そうですね 人気ありますよね 義経は。
ねえ 人気ありますよね。

所長。
おう。 お客さんです。

おう 何だい? その出方は。
ちょっと新しいな。 お客さん?

はい 義経と関係の深い方。
なに?

どなたですか?
大河にも出てる方。

なに? ちょっとお呼びして。

どうぞ。

どうも~ 菅田将暉です~。
(笑い)

訪ねてきたのは 菅田将暉さん…
ではなく

俳優の…

源範頼にございます。

佐殿の… 縁者の方ですか?

弟です。

義経の兄 源範頼を演じる迫田さん。

なぜ 「歴史探偵」に?

いや~ ようこそ ようこそ。
お願いします~!

あの 私に
これ ガチな話なんですけど

「二朗さん 出してくれ」と 「歴史探偵」に。

自ら。
「いやいや お前 探偵は

NHKのアナウンサーの方が
やってらっしゃるから…

ていうか いや それは…」って言ったら

「いや 本気です 出して下さい」って
言って

たまたま 「義経」がテーマということで。

いいタイミングだったんですよ
だから言ったのが。 ほんとに。

で まずは お二人に

その 義経のイメージをね
ちょっと 伺いたいんです。

確かに。
迫ちん どうですか? 僕はね 美男子。

いや~ そうだね!
モテるっていうイメージが すごい強くて。

菅田将暉がやってるぐらいだから。
うん。

ただですね 皆さん。
おっと きた。

そこで 今回は まず義経が
実際 どういう姿をしていたのか

そこから迫ろうと思います。
なるほど なるほど。

この令和に 義経をよみがえらせるべく
まずは この人に会ってきました。

やって来たのは
大手ゲームメーカーです。

シブサワさん本人が いらっしゃる。

こんにちは。

協力してくれるのは…

おお! シブサワ・コウさん!

(迫田)有名人ですよ。
いや~ 大御所中の…。

「鎌倉殿の13人」で
3D地図の監修をしています。

シブサワさんは

戦国時代や 中国の「三国志」などを
取り扱ったゲームの開発者。

ゲームを盛り上げるために
最も重要なのは

武将のイメージを

印象づけることだといいます。

そのために
力を注いでいるのが

顔のグラフィック
「顔グラ」作りです。

今回は シブサワさんたちの力を借りて…

現存する肖像画とかですね

文献っていうのも 非常に重要な要素です。

また最近は…

そうすると なるべくイケメンがいいなあ
というようなところも

プラスアルファされてくる時も
あります。

(シブサワ)例えば 織田信長のイラストです。

りりしいですね。
(シブサワ)ええ そうですね。

で ひげの形は 肖像画に合わせてまして

それから まあ 赤いマントと。

記録に残っていますので。

戦国時代に
日本を訪れた宣教師の記録には

「信長に

ひ色のカッパを献上した」という記述が。

実際の記録を反映させ
絵に リアリティーを出していきます。

そして もう一つ

顔グラ作りに
欠かせない要素があるといいます。

それは…。

この絵の場面設定は…

信長は 若さと

大勝利を収めた達成感に

満ちあふれています。

ああ そうね。
ちょっと満足感が。

(迫田)見える。
確かに 達成感。

シチュエーション。 例えば…。

義経の顔グラを作るうえで
最高のシチュエーションといえば…。

(シブサワ)あ~ これは すばらしいですねえ。

…を再現できたらと思うんですけれども。

源平合戦のさなか 一の谷の戦いで

義経が行った奇襲です。

馬で急斜面を駆け下り
平家の陣地に突入。

大軍を打ち破りました。

義経の武勇を語るうえで
欠かせないシーンです。

シチュエーションが決定した
ということで

今度は…

義経の実像について
文献から調べてみましょう。

前川先生 よろしくお願いします。

よろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。

義経を
こよなく こよなく愛する研究者…

ありますね ここですね。

「九郎は 色しろう」 色白。

「せい ちいさきが…」。

これは どういうことですか?

まあ あの…

「義経は 前歯が出ていた」
という記述が

見つかりました。

そんなイメージはなかったな。

あっ これ…

2本になって
増えてますよ。

リスちゃん…。
リスちゃん。

更に 鵯越の逆落としについての
記述を探します。

義経は どんな表情で
描かれているんでしょうか?

義経と言えば 逆落としですもんね。
ええ。

その様子が
「おおかた 人のしわざとは見えず

ただ 鬼神の所為と見えたりける」と。

「鬼神の
所為」。

「鬼神」とは 荒ぶる神のこと。

義経は 鬼と見まごうほどの
鬼気迫る様子で

逆落としを行ったようです。

義経は 色白で
前歯が出ていた。

鬼神のような表情で

鵯越の逆落としを
行っていたことが
分かりました。

前歯が出ていて
鬼神の表情なんだよね。

ちょっと
想像つかないね。

そして いよいよ…

今日は よろしくお願いいたします。

お願いします。

今回の「顔グラ プロジェクト」のため

ゲームの制作チームの皆さんに
集まってもらいました。

第一線で活躍する
スペシャリストたちです。

リモートで 前川さんも参加します。

それでは 亀井さん
よろしくお願いいたします。

はい。

デザイナーの亀井さん。

これまでに 2, 000点もの顔グラを
描いてきた実績の持ち主です。

すごい。 こんな短時間で
ここまで描けるんですね。

そして今…

今回の
ポイント…

前歯を
大きくしていきます。

初めて?

あ そうですか!

悪くない?

「向歯の二つ
差し出でたるが」っていう

「平家物語」にも
あるので…

わっ すごい。

ここで 前川さんから
口の開け方に関する指摘が。

「えいえいって
声を忍ばせて」っていう

記述があるんですよね。

「えいえい声を忍びにして」
っていう… あるので

そんな感じかな。

声を忍ばせていたということで
口は閉じ気味にします。

口周りについて
新たな情報が。

後世に書かれた資料には

「こひげ」 つまり ひげが濃いとあります。

なるほど。

更に 前川さんからは…。

アハハハッ。 あの…。

いや~ 難しい… 難しいですね。

小学生からのファンでしたっけ?
そうそう。 もう そこは譲らない部分が…。

ひげは あまり
整えすぎないようにしました。

続いては 鬼神のような表情。

どのように表現するんでしょうか。

やっぱり 目…

目に どんだけ 力 込めるか
っていうところで…

目を見開き 瞳孔を小さくすることで

鬼気迫る顔に仕上げていきます。

なるほど なるほど
そうか 鬼気迫る感じになるね 確かに。

さあ あとは 色をつけて完成。

令和によみがえる義経は
どんな姿になったんでしょうか?

おっ ここで終わりか。

ちょっと 早く見たい。
どんな義経になったの? これ。

こちらにあります。
(迫田)はぁ~!

おっ。 それだろうとは
思ってたんですけどねえ。

では 令和版 義経 ご披露であります。

こちら! はい。

(迫田)いや かっこいい!
うわ~ かっこいい~!

いいですねえ!

(迫田)うわ すごい下りてる。
そうなんですよ。

すごい 坂を下りてるね。
逆落としですから

馬に乗った その背で
ちょっと のけぞるような感じで。

それで もう やっぱりちょっと
鬼気迫る表情にもなってるし

前歯も 多少 あれ 出てますかね?
はい。

(迫田)ひげも。
そうなんですよ。

ひげも ちょっと
不精っぽくなっていて。

でも 若い 26歳という
若い頃にも見えますね。

(河合)そういったことは やっぱり

武士のディテールを
よく表してるのかなと思いますね。

鬼神のような表情なんですけれど
目がポイントと あったじゃないですか。

やっぱり これ 下 向いてるんですよ。

崖の下にいる平家の陣営を
ぐわっと見定める。

(迫田)なるほどねえ。
それを表現することで

決死の覚悟を
表したそうです。

もう 躍動感とかも もうすごいね!

(迫田)これ…。
ねえ?

(迫田)ほんと 僕たちじゃなくて
よかったですよ。

顔 引きつってますよ
こう… こんなで…。

あのね 大丈夫 俺たちは
義経には配役されないから大丈夫。

実はですね…

(迫田)よし!
ちょっと待って!

でも あんなふうには
二枚目にはならないと思うよ。

いや でも かっこよかったですよ。
いや そうだ。

じゃあ ちょっと期待していいね。
(迫田)ねっ。

で 一つ お断りがありまして…。
何だよ!

あの… 2人はですね 実は…

なので…

じゃ まず 迫ちんの範頼から見てみる?
(迫田)あっ いいですか?

じゃ 早速。 じゃ 失礼して。
楽しみだねえ。

いきますよ。
はい。 せ~の…。

ジャン。
おっ! うわっ!

どうですか?
いいんじゃないですか? これ。

どうっすか?
あの 僕は もう

デザイナーの方々には
感謝しかありませんけど

僕は ちょっとね
若干 あの 不満ですね。

(迫田)何でですか。 ほら。
迫ちんの役が

こんなに いい顔なんていうのは。
似てらっしゃる。

でしょ? ほら 二朗さん。
うん 似てらっしゃいます。

いや 何か イライラします。
何か イライラします。

めちゃくちゃ 二枚目じゃないですか。
そうです。 イメージとしては

大軍を束ねる大将としての 器の大きさ。

そして 戦に打ち勝つエネルギーを

力強い目 りりしい表情で表現しました

ということです。
これ 鏡 見てるようですもん。

いや うそつけ! 調子に乗んな おい。

ちょっと 私も
ちょっと いきましょうかね。

比企能員です。
ほっ!

どうぞ。
(迫田)アッハッハッハッ!

ハッハッハッハッ!

もう…。 (迫田)そっくり。
ちょっと待って下さい。

ちょっと待って下さい。
(迫田)そっくり!

ちょっと待って下さい。
これ 僕じゃないですか?

こういうのを
期待してたわけじゃないんですけど。

これ イメージとしてはですね

頼朝からの信頼が厚く
頼られる人物であることから

柔和な感じのルックスに描いていったら

所長になっちゃったということで。
うそをつけ うそをつけ!

それ 俺 むしろイメージは俺だろ?

いえ これ クリエーターの皆さん
おっしゃってました。
おっしゃってた?

(迫田)たまたま? 偶然?
偶然 偶然です。 寄っていったそうです。

いや ただね…
ただね 俺 正直言うと

もう ずっと こういうイケメンが来るのを
想像して 今 めくったんで

今 ガチで
びっくりしてるんです。 おいおい。

そして…

副所長 ちょっと立ってもらえますか。
はい。 何ですか?

隣にあるのが 義経の…。
なんと…。

等身大のパネルです。
そうなんです!

えっ!?
推定身長 1m51cmです。

うわ~ 副所長は いくつだっけ?

私が 大体 161で
ちょっと ヒールなんで

165? ぐらいなんですけれども

昭和生まれの女性と比べても

やっぱり ちょっと
小柄だっていうことですよね。

そうか…。 これ でも
どうやって調べたんですか?

これはですね 義経が
部下を通じて奉納したと伝わる

鎧が あります。
鎧か。

ただ これ 国宝なので
おいそれと触れないので

これのレプリカを
忠実に製作した

この五月人形の職人さん
鈴木順一朗さんに協力をお願いして

寸法を測らせてもらったんですね。
なるほど なるほど。

で 続いて

武士の鎧に詳しい この専門家
小和田泰経さんに

そのデータから 身長を
割り出してもらったんですよ。

それで 1m51cmという
推定身長が出ました。

で 当時の平均身長 武士は

1m56cmから 1m67cmなんですって。

ですので 当時からしても 義経は…。

小柄。 小柄だった。
ねっ。

でも これ 鎧から
この 読み解いた身長っていうのは

割と信憑性あるんじゃないの?

だって 大きい人は やっぱり
ちっちゃい鎧は入らないもんね。
そうですよね。

(河合)そうですね。
ね~。

「平家物語」に
「弓流し」という有名な逸話があって

義経が こう
馬で戦ってる時に

うっかり 弓を落としてしまうんですね。

で みんなが 「危ないです」と言ったのに

無理やりですね 行って
その弓を拾ってきたんです。

「大将が そんなことをしてはいけません」
と言われた時に…

もし敵にね 取られてしまって
これが 源氏の大将だっていうと

恥をかいてしまう。

(河合)そうですね。

では その義経の戦いを
見てまいりましょうか。

はい こちら。

まず 1184年の 一の谷の戦い。

そして 翌年ですね

屋島の戦い
壇の浦の戦いと

この3つの戦いに勝ったことで

平家を滅亡させた。

で 今回 それね 注目するのは

この 一の谷の戦いでございます。

(迫田)二朗さん。
ん? 大将。

あっ そうですよ。
いや~ 悔しいなあ おい!

そうだ そうだ!
範頼の大将の。

大将は 範頼ではあるんですけれども

やっぱり 名場面としては
こちらですよね。

(迫田)畜生!
それは どうしても。

(迫田)いやいや まあまあ いいですよね。
はい。 鵯越の逆落とし。

ですが 最近
新たな謎が生じていまして。

何だい?
これ 全く別の人物が行っていた

可能性があるんです。
なに!?

一の谷の戦いの勝敗を決めた…

そもそも なぜ義経は…

戦いの舞台となったのは
現在の神戸市。

ここにあったのが…

平家は 都から 幼い天皇

そして 天皇の正統性を示す

三種の神器を

福原に移していました。

義経の任務は
ここを攻め落とし

天皇と三種の神器を

平家から取り戻すことだったのです。

源氏の軍勢は

福原を 二手から攻めます。

正面の生田の森は
兄・範頼が

裏手にあたる
一の谷の攻撃を

義経が担当することに。

しかし…。

(いななき)
退け~! 退け~!

源氏は…

何があったのでしょうか?

「平家物語」には こう書かれています。

「平家軍は 深い堀を設け

逆茂木や垣楯を並べて 待ち受けた」。

城郭考古学の専門家

千田嘉博さんの監修のもと

その一部を再現。 実験を行いました。

まず待ち受けるのは

木の枝を切って並べた
「逆茂木」。

ここを 突破しようとすると…。

ああ くそ!

とがった枝の先が 体に刺さり
行く手を阻みます。

逆茂木を越えた先には…

一度落ちると 登ることは困難です。

(迫田)あ~!
あら~。

登るの大変だよね。

そして 「垣楯」。

源氏勢が矢を放っても 楯に阻まれます。

堀に落ちた兵は
一方的に射られるばかりです。

正面から攻めても

簡単には打ち破れない 平家の守り。

この状況を打開するために

義経が行ったのが…

しかし 近年 意外な事実が
明らかになろうとしています。

義経の戦略を研究する…

ある意味…

なんと 義経の逆落としは
作り話だというのです。

おやおや?
(迫田)作り話…。

これは 穏やかじゃないね。

真相を確かめるため
戦いの舞台 一の谷へ向かいます。

義経が逆落としをしたという現場へ。

すごいね!
(迫田)すごい絶壁ですね ほんとに。

ねえ すごいですね 傾斜もあって。

地元で 源平の戦いを研究している

前田 徹さんに
案内してもらいます。

しばらく歩くと 開けた場所に出ました。

崖の下は かつて 平家の一の谷の陣地が
あったと伝わる場所です。

「平家物語」では
この場所が 鵯越だとされています。

ところが…。

前田さん いきなり
とんでもないことを言いだしました。

実は 鵯越は
一の谷から8kmも東。

全く別の場所にあったのです。

では その鵯越とは
どんなところなのか。

行ってみることにしました。

30分ほど登ると
神戸の街を一望できる場所に着きました。

(前田)…という道になっていくんです。

つまり ここからならば

平家の本拠地・福原を

直接 攻撃することができます。

奇襲をかけるには

うってつけの
場所だということが分かりました。

ということは 義経は

一の谷から 鵯越に移動して

逆落としをしたんでしょうか。

その謎を解くカギとして 近年
研究者が注目している史料があります。

貴族の日記…

源平合戦の時代に
書かれた

信頼性の高い
一級史料です。

そこに 戦いの翌日 戦場から届いた
第一報が記されていました。

義経は
やはり 一の谷にいました。

では 鵯越の逆落としは
誰が行ったのか。

「玉葉」には
その答えも書かれていました。

この「山手」こそが

鵯越を通るルートのこと。

つまり 鵯越から奇襲をかけたのは

義経ではなく

多田行綱だというのです。

実は 行綱は
福原の近くに拠点を構えた武将で

周辺の地理を
知り尽くしていました。

行綱殿。
(行綱)はっ。

行綱殿は 摂津の源氏
この地にも詳しかろう。

この辺りに
馬の通れる道はありませぬか。

鵯越なら… この辺り。

奇襲ルートとして 鵯越を提案したのも

行綱だったと
考えられます。

では この斜面 馬で駆け下りることは

本当に可能なんでしょうか?

ここに置きます。
ここです。

検証するため
鵯越の斜面の角度を測ります。

この場所では 傾斜は およそ30度でした。

当時は 更に急だった可能性もあります。

そこで…

参加する馬は
源平の戦いの頃に近い 日本の在来馬。

高さは 140cmと やや低めです。

果たして 鵯越の逆落としはできるのか!?

♬~

駆け下りる… とまではいきませんが

バランスをとりながら
上手に滑り下りました。

地元の地理に詳しい行綱は

鵯越から福原まで 馬で行けることを
知っていたと見られます。

一の谷の攻撃に専念する必要があった
義経。

そのかわりに 逆落としを任されたのが
多田行綱でした。

この鵯越より 行綱殿の手勢で
平家の陣を攻めて頂きたい。

承知つかまつった。

調査によって見えてきた
戦いの真相です。

まず 範頼軍と義経軍が
平家軍を挟み撃ち。

注意をそらしたうえで

多田行綱が 義経の作戦どおり

背後の鵯越から
福原を奇襲します。

不意打ちを受けた平家軍は
大混乱に陥りました。

「鵯越の逆落とし」。

それは 戦いの全体を見据えた義経の
天才的な戦略だったのです。

この義経を手本とせよ!

(一同)おう!

いや~。
(迫田)義経のイメージが

何か その
我がが 我ががって 自分で行って

周りが なかなか こう 手に負えない
みたいなイメージだったんですけど

逆に すごくクレバーな作戦 立てて。
そうだよね 知略家というかね。

…と思うんですね。

いや あれだけ…

軍略の天才じゃないかなと
思うんですね。

壇の浦の戦いって
多分 ご存じだと思うんですけど

まあ 義経はですね

その 平氏の船のこぎ手をですね

弓で射殺せっていうふうに

命じてるんですよ。
(迫田)はいはいはい。

(河合)やっぱり これって…。
禁じ手みたいな。

(河合)うん やってはいけないし

まあ ほんとに非戦闘員なんで
船のこぎ手っていうのは。

通常は ないわけですよね。

彼の行動を考えてみると…

そうなんです。
(迫田)いや~ すごいな。

ただ 先生ですよ やっぱり

迫田孝也演じる
現在放送中「鎌倉殿の13人」も

非常に その実直な誠実な
範頼ですけどもね…

…っていうのは
お兄さんのおかげっていうのも

あるんじゃないですか?
(河合)はい まさにおっしゃるとおりだと。

一の谷の戦いなんか やっぱりその
範頼が ほんとに総リーダーとして

大手の 生田の森を攻めていって

で 平氏の大軍は
そっちに引きつけられている。

だからこそ 奇抜な鵯越の逆落としが
できたわけで

範頼がいなければ
あの作戦は

成功しなかった可能性が
高いんですね。

さあ 義経 範頼らの活躍によって
平家は打ち滅ぼされます。

ただ 義経は そのあと
悲劇的な運命を たどっていくんです。

一体 義経に何があったのか
鎌倉を訪ねました。

義経に訪れた
悲劇を知る手がかりが

鎌倉市の寺に
残されていました。

おっ これですか?
(五十嵐)はい。

え… 結構 長いですね。

あっ これ 確かに
「義経」という字がありますね。

どんなことが書かれているんですか?

…というような。

許しを請う?
(五十嵐)はい。

壇の浦の戦いで 平家を滅ぼした義経。

実は 兄・頼朝との間に
深い亀裂が生じていました。

平家を滅ぼした義経は

朝廷の信頼を
得て

強い影響力を
持つようになっていました。

これに対し 頼朝は
警戒の念を抱くようになります。

頼朝は
義経に与えた…

更に…

ついに義経は 頼朝を討つために挙兵。

しかし 頼朝との力の差は大きく
味方につく者は ほとんどいません。

一転 追われる身となった
義経。

最後に
たどりついたのは

若き日を過ごした
平泉でした。

しかし 義経をかくまっていた
奥州藤原氏が

頼朝の圧力に屈し 裏切ります。

平家を倒したヒーローは
31歳で 悲運の最期を遂げました。

それから 400年余り後の 江戸時代。

一枚の絵が描かれました。

義経の研究をしている 佐藤弘弥さんに
見せてもらいます。

これなんですけどね…

平泉 中尊寺に伝わる 義経の肖像画です。

晩年の姿に思いをはせ
描かれたものと言われています。

平家を倒した頃の覇気は消え

その表情は
悲しげでありながら どこか穏やか。

…っていうふうに思うじゃないですか。

(佐藤)
永遠に残したいというふうに考えて

中尊寺に奉納したんじゃないかと。

短い生涯を 力強く駆け抜けた義経。

その人生は 人々の心を捉えました。

その活躍は
歌舞伎や浮世絵の題材となり

さまざまな物語が広がっていきます。

京都・鞍馬寺で 天狗に武芸を習う話や

五条大橋での弁慶との対決は

あまりにも有名です。

更に 義経は生き延びたとも。

平泉から脱出し
海を渡って モンゴルにたどりつき

チンギス・ハンになった
という伝説も生まれました。

源平の戦いのヒーロー 源義経。

時を超えて
人々の心を動かし続けています。

武名を誇った あの平家を
あれよあれよという間に倒したのに

それから間をあけず お兄ちゃんに
そんなん されちゃったらさ

そりゃ 血の涙も出るわな。

(河合)やっぱり その 義経は
どうしても邪魔になってくる。

そう だから範頼さんもね

確か 兄上に 最終的には
疎んじられていくような流れがあるから。

あの やっぱり…

ただまあ…

謀反じゃないかと。

(迫田)異常なぐらいですよね。
そうだねえ。

でも そうすると 頼朝に
非常に 従順に従っていた範頼でさえ

殺されたということであるとすると

仮に…

だから まあ…

…っていうのが あるのかなと
思うんですよね。

うん 何か 改めて
義経の魅力を感じましたけど

迫ちん! (迫田)はい!
どうでしたか?

いや 今までの その 義経のイメージが

だから
超人的なヒーロー像だったんですよ。

もう 顔も良くて モテて 天才で
で 人からも そうやって慕われて

しかも あれですよ
その規格外の人たちから

弁慶さんとかも従えて
という感じだったのが

何か すごくこう 兄弟の中でも

すごく 一番 人間に近い部分が
見えてきたなっていうか

実際 あの腰越状でもそうですけれども

ああいう血の涙を。
そうね 手紙のね そうだね。

ああいう表現とかが。
そうだね。

お兄ちゃん 何で 認めてくんねえんだよ
っていうことじゃない?

すごく 何か 今 生きる我々にも
分かるもんね 何かね。

すごく こう 等身大の義経が
今日 見えてきたなと。

なるほど。
迫ちん でも もともと これ

あなた 「探偵やらせて下さいよ」って
言ってたけど どうですか? 今日。

いや やっぱり
まあ 近田探偵はさすがだなと。

ありがとうございます。
なるほど
そうやってやればいいんだなと。

あれ?
おっと?

近田探偵の座を奪おうとしてる?
(迫田)もちろん!

あらまあ! あら 準備まで。
前のめりですねえ。

二朗さんが
ちょっと 風邪で伏せった時には

「大丈夫 お休み下さい」と言って
私が所長をやる。

そんなもん 謀反だっつっていって
俺は謀反だっつって もう。

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