出典:EPGの番組情報
COOL JAPAN「川~River~」[解][字]
昔から日本人の生活に密着した存在、川。氾濫を緩和し、住民の憩いの場となっている広い河川敷は日本独特のもの!?川がはぐくむ世界でも貴重なノリと伝統食文化はクール?
詳細情報
番組内容
日本列島には山から海へと流れ込む川が無数にあり、昔から生活に密着した存在だった。川の氾濫を緩和し、住民の貴重な広場となっている広い河川敷は日本独特のもの!?▽大都会の憩いの場として水音も涼やかな川がビルの谷間に復活!?▽特定の川に生息する貴重なノリと食文化が受け継ぐ伝統とは▽生活排水で汚染された川を高校生たちが手作りの装置で復活!地元住民の考え方も変わってきた。伝統から最先端まで日本の川はクール?
出演者
【司会】鴻上尚史,リサ・ステッグマイヤー,【出演】荒俣宏,【語り】日髙のり子,中井和哉ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
バラエティ – トークバラエティ
趣味/教育 – 旅・釣り・アウトドア
テキストマイニング結果
ワードクラウド
キーワード出現数ベスト20
- ノリ
- 東京
- 日本
- キレイ
- 隅田川
- スイゼンジノリ
- 活動
- マリエル
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- 江戸時代
- 荒俣
- 舟遊
- 渋谷川
- 食文化
- 装置
- 伝統文化
- 透明
- ニコラ
解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
さあ 始まりました「クールジャパン」。
今日も世界を驚かす
日本のクールが見つかると いいですね。
はい。 さあ 本日のテーマは
日本の「川」。
川ですか。 まあ でも
世界中 川はありますからね。
ありますね。
何か クールありますかね? 荒俣さんね。
私 東京の子どもですけどね
東京 本当 川だらけだった。
多分 皆さんが来る ちょっと前は
そういう川が見えなくなりました。
東京も世界のように 大都市に
近代都市に造り替えようとしたんですよ。
皆さん 不思議に思いません?
東京なんか 川の上に高速が走ってる。
これによって
ほとんど見えなくなっちゃったんです。
それから今 皆さんが見始めたのは
そのあとの話。
だから ちょっと楽しみですよ。
はい。
<まずは
フランスのニコラさんと
アメリカのマリエルさんが
大都市 東京の川の楽しみ方を
見に行きました>
全長138キロ
その流域に およそ400万人が暮らす…
外国人にとって
珍しい光景があります。
下流部を流れる水の半分以上は 生活排水。
しかし 下水処理技術の発達で
清流の女王 アユの姿も見られます。
へえ~。
すごいね。
水が横に広がることで
急激な水位の上昇を
抑えることができるのです。
河川敷は 地元の少年たちにとって
掛けがえのない場所。
意外な理由で使う人もいました。
急激な再開発が進む渋谷。
そこに…。
大都会の真ん中を流れる 全長2.4キロの…
壁に沿って滝のような流れが。
その理由は?
かつては
両側にビルが背を向けて立ち並び
水量も非常に少ない川でした。
お~。
本当だ カラカラ。
そこで 高度な下水処理を施した水を
壁から流し
水量を確保しながら
憩いの場を演出することに。
夜にはライトアップ。
見て 聴いて 楽しむ川として
生まれ変わったのです。
東京の夏を彩る花火といえば…
江戸の昔から隅田川では
舟遊びが盛んでした。
四季折々の景色を
舟から楽しんでいたのです。
現代の舟遊びの楽しみ方を
隅田川の景観に詳しい
伊東さんに教えてもらいました。
早速 見えてきたのは
大都市 東京の姿。
ええ そうです。
はい。 あれ スカイツリーですね。
迫り来る高層ビル群は
メガシティーならではの楽しみ。
マリエルさんね…
あ~。
江戸時代 ここには
全国から集められた米を貯蔵する
幕府の米蔵がありました。
江戸は 隅田川を起点に
大小さまざまな川が走る
水都として栄えました。
隅田川から物資を運ぶ際
船頭たちの道しるべとなっていたのが
橋の存在です。
今では その数37。
橋の博覧会と呼ばれるほど。
関東大震災後に架けられた永代橋。
東京の表玄関だったことから
筋骨隆々とした重厚なデザインに。
隅田川の橋は
色や形を自在に変えることで
水運の目印となっていたんです。
大都市 東京の川の楽しみ方
いかがですか?
なるほど いろいろありますね。
ねえ いっぱいありますね。
すごいですね。
さあ まずは多摩川を実際に見てきた
ニコラさん いかがでしたか?
多摩川の河川敷は どうです?
どう思いました?
あっ そう。
待って 待って。 そしたらさ
そもそも 皆さんの国の都市にある川で
河川敷っていう ああいう
広い部分っていうのがあるの?
システムとして。 ある? 私の国には…。
あっ ない?
え~! ない?
ナイジェリア ない?
ミジェル ない?
なるほど。 じゃあ 河川敷は
子どもたちが遊ぶっていうのもあるけど
洪水が いわゆる水が増水して
氾濫しそうな時のための予防措置として
河川敷を用意してるっていうふうに
紹介されてましたけど
じゃあ 皆さんの国では
川が氾濫しそうになった時には
どういうシステムになってるの?
さあ 続いて渋谷川と隅田川を見てきた
マリエルさん いかがでしたか?
まず じゃあ 渋谷川ですけど
川の水の量がなかったから ああやって
両サイドから水流してましたけど
あれはどうですか?
う~ん それもあるだろうね。
なるほど なるほど。 さあ 続いて
隅田川の舟遊びですけど
これはどうですか? 舟遊び。
なるほどね。
でね 皆さんの国にも多分
リバークルージングがあるはずで
何が違いますかね?
日本と何が違います?
中国のリバークルーズの
イメージは 何かこう…
山脈の中を川で分け入っていく
っていう感じだよね?
隅田川は昔から ず~っと昔から
舟遊びが盛んなようなんですけど
何で こんなに ず~っと昔から
盛んなんだと思いますかね?
なるほど 暑いからね。
さあ というわけで
荒俣さん 東京の川どうですかね?
海外との違いですけどね。
いや~ 川はね やっぱり世界各地
人々との関係って違うなと思いますよ。
東京の川は やっぱり
さっきも話してたとおり やたらあった。
つまり 今の道路と同じで
あそこが高速道路であり
横町の道なんで 川っていうのは
やっぱり 運搬や人々の旅や楽しみの
一つの
ポイントだったんじゃないですかね。
人々が住んでる すぐ目の前が川で
そこが 自然の境界みたいなところに
なっていて 簡単に言えば
大都会でも
田舎の感じや自然の感じが味わえてた。
お祭りがあるんですね。 さっき
花火や何か 打ち上がってましたけど。
で エンターテインメントと
つながっていたっていうのが
日本の特徴じゃないかと思いますね。
しかも それを楽しんでいた。
なるほど。
…いうとこが
違うんじゃないかなと思いますね。
分かりました。
はい。 さあ 続いては
川をよみがえらせようと奮闘する
高校生を取材してきました。
山からの清流 勝浦川が流れる
徳島県小松島市。
人口3万6, 000。
住宅が密集する地域で
急激に水が汚染されるところがあります。
原因は 家庭から出る…
よどんでる 何か。
この町に 下水道は整備されていません。
各家庭の浄化槽の7割は
トイレ排水のみの浄化。
結果 生活排水が川に流れ込んでいます。
中でも汚染が進んでいたのが
市内中心部を流れる…
全長 およそ450メートル。
生活排水の水路3本が流れ込み
最終的には 神田瀬川という
二級河川に合流しています。
そんな川をキレイにしようと
立ち上がったのが 地元の高校生。
最も汚染されている水路に
ある装置を設置しました。
装置で酸素を送り込み
酸素量を増やすことで
酸素を好む微生物が増えます。
その微生物が 汚濁物質を
二酸化炭素や水などに分解することで
水を浄化する仕組みです。
設置前 川は真っ黒によどんでいました。
そのふちには
死んだコイが浮かんでいたといいます。
それが今では
コイが泳ぐ川によみがえりました。
メダカなども。
ほ~う。
すごい。
(一同)お~。
地元の専門家が開発した装置を
高校生たちが手作りします。
材料は 農業用のタンクや水中ポンプ
塩ビ管など
ホームセンターで手に入るものばかり。
タンクに入れたポンプを動力にして
水中に細かい気泡を発生させます。
その気泡と水を
高速で摩擦させることにより
水中に酸素を溶け込ます技術です。
活動が始まったのは2年半前。
当時 高校3年生だった男子たちが
「町に 川の浄化で恩返しをしたい」と
立ち上がったのです。
その活動が後輩に受け継がれ
今では3つの高校から
13名が参加しています。
キレイになった今も
川の観察は欠かせません。
雨で光合成ができないと
微生物の働きが鈍ってしまうのです。
更に水質の調査も行い
変化に気付くようにしています。
はあ~ すごいな。
調べているのは CODという
水中に必要な酸素量を示す数値。
小さいほど
キレイだということになります。
装置を設置する前は
250あったCODですが
僅か4か月で15まで下がり
その後 低い値を維持しています。
状態が悪くなると装置を点検し
CODの改善に努めます。
彼らの活動は それぞれの自宅でも。
1年生から活動をする小川君
家族にも協力を求めています。
この活動は 住民の意識も変えました。
すごくキレイになってると…。 臭いも
昔は もっときつかったんですけどね。
住民 一人一人が意識することで
よみがえりつつある川。
いつか清流のような
美しい姿になることを目指しています。
何か SDGsの特番みたいになってきたね。
本当そうですよね。
いや 本当にね。
さあ この活動はどう思いました?
ねえ すごいね。
マリエル どうですか?
じゃあ 皆さんの国で
川をキレイにするための
取り組みとかって
何か聞いたことありますかね?
今は どれぐらい汚いの?
なるほど。 それから それから?
この 日本は… 日本人は つい川だと
キレイ 透明であればあるほど
何か いいっていうか。
透明であることっていうコダワリは
皆さんは ある?
ということは ジョアオも
別に 川が透明であればあるほどいい
っていう考え方は ないってこと?
今のジョアオの考え方とおんなじで
透明であればあるほどいい
というふうには思っていない。
セイム アズ ジョアオズ オピニオン。
あっ みんな… そう。
なるほどね。 アーロンは違うの?
あ~ なるほど。 テルマ どうですか?
ホワット ドゥ ユー シンク?
どう ニコラは違う?
なるほど。 国によって あと
川が どこにあるかによっても
違うってことですね。
そう。
高校生が ああいうことを
やったじゃないですか。
あれをね
つながってると思います。
なぜなら
川は みそぎの場所でもあったので
まず透明っていうのが 心が清くなる
っていうことと関連をしていたんで
川には こういう罪汚れや汚れ物を
キレイにしてくれる
4つの神様がいます。
最初の神様は みんなが洗ったりして
真っ黒になっちゃった あの汚れを
海に流してくれます。
2番目の神様は 海に流れて
河口で沈殿をさせて
この沈殿を 悪いものを固める。
3番目の神がすごくて
あの高校生がやってたのと同じですよ。
酸素を入れるんですよ。
で 気吹戸主っていう神様が出てきて
盛んにフーフー フーフー
エアレーションするのよ。
へえ~。
最後の神様が これを大海に流して
分散さして拡散させる。
それで もう一回 川がキレイになる。
つまり 年中
ろ過装置を神様がやってたから
あの高校生 神なんです あれ。
(笑い声)
えっ 待って下さい。
そんなシステムを昔の日本人は
4分割していたってこと?
1, 300年前から ちゃんと。
1, 300年前に? ちゃんと
みんなに教えていた。
はあ~。
はい 続いては世界的にも珍しい
川にまつわる伝統の食文化を
取材してきました。
古くから日本人に愛されてきた食材。
それは…
でも このノリは
とても珍しいものなんです。
福岡県朝倉市。
ここを流れる 全長2キロほどの…
高い透明度を保ち
キレイな川を好む生物たちに
あふれています。
その川に…。
ホタルか いいねえ。
かわいい。
絶滅危惧種に指定された
世界的に希少なノリ
スイゼンジノリが生育しています。
このノリを
代々 守り続けている…
このノリは とてもデリケート。
必要なのは 年間を通して20度前後の水温。
えっ 一年通して?
更に阿蘇山の火山灰から溶け出す
硫酸イオン。
これらの条件を満たしたのが
湧き水が源流の黄金川だったんです。
わあ キレイだね。
その希少性から江戸時代には…
関係者以外が
ノリをとることは
禁止されていました。
現在も収穫を行うのは僅か2軒。
江戸時代と同じ方法で行っています。
川底で育つスイゼンジノリ。
成長して大きくなると…。
流れに乗って漂い始めます。
そして 川に作った堰に流れ着き
収穫されるのです。
収穫量が減った主な原因は…
そこで遠藤さんは 直射日光が当たり
水温が上がらないようにするため
布を設置。
ほかにも 川の清掃をするなど
スイゼンジノリを守ってきました。
スイゼンジノリの特徴の一つは
この鮮やかなヒスイ色。
この色を出す秘密は
塩漬けの工程にありました。
塩か。
ねえ 塩。
ノリから紫色の色素が抜けていきます。
その後1週間かけて塩抜き。 すると…。
鮮やかなヒスイ色になるのです。
へえ~。
これがスイゼンジノリの
乾燥ものになります。
保存のために乾燥させる方法も
江戸時代のまま。
黒々してる。
使うのは 専用の瓦です。
直射日光に当たると変色してしまうため
裏側に貼り付け 乾かします。
大変な作業だ。 (荒俣)なるほど。
ねえ。
伝統の食文化は この地に
今も受け継がれています。
乾燥ノリを水で戻し つくだ煮に。
季節の花にかたどり
四季を楽しみます。
夏には 生のまま こんにゃくに混ぜ
涼しげな刺身こんにゃくに。
豊かな食文化は
地元で愛されてきました。
代々 当主に
受け継がれてきたことがあります。
それは 黄金川の流れが
絶えることのないよう 祈ること。
(かしわ手)
江戸時代から川とともにあり続ける食文化
いかがですか?
なるほど。 すごいですね。
ご存じでした? 知りませんでしたね。
スイゼンジノリ。
さあ というわけで この活動
いかがですか? どう思いました?
さあ そもそも
じゃあ ノリは好きですかね?
私はノリが好きだ。 アイ ラブ ノリ。
おっ ああ…。 ちょっと待って ジョアオ
今 何か…。 無理しなくていいんだから。
初めて皆さん食べた時は どう思ったの?
初めてノリを食べた時に…。
日本に来てだよね?
あ~ そう。 マリエル 食べるの?
さあ そこで今回は
特別に黄金川でとれた
貴重なスイゼンジノリをご用意しました。
お~ すごいなあ。
<用意したのは
ヒスイ色をした生のものと
つくだ煮にしたもの。
果たして そのお味は?>
マリエル 全部食べた。
つくだ煮の方がグッド?
でも 普通の海藻から作られた
ノリの食感とは ちょっと違いますね。
プリプリッとしてますね。
(荒俣)そう プリプリッとしてる。
プリプリッとしてますね。
さあ ちなみに日本には
このような食文化のほかにも川を利用した
伝統文化がたくさんあるんです。
こちらをご覧下さい。
<まずは 京都 鴨川の友禅流し。
反物作りの仕上げの工程で
生地についた余分な染料や のりを
洗い流す作業です。
そして 兵庫県市川の革なめし。
水に浸すことで
牛革の毛根を取り除く作業。
更に岐阜県 板取川の寒ざらし。
和紙の原料となるコウゾを
流水にさらし
あくなどを除去・漂白する作業です>
なるほどね。
いろいろ 川を使ってるわけですね。
皆さんの国も こうやって食べ物以外の
この川を使った伝統文化とかって
何か知ってますかね?
聞いたことありますかね?
ニコラは聞いたことある? 何か。
それは伝統文化じゃないね。
エブリデー ライフだね それはね。
まあ VTRの人は
一生懸命 水温が上がらないように
覆いをつけたりとか 伝統文化をですね
なくさないようとしているんですけど
何でだと思います?
なるほど。 さあ というわけで荒俣さん
日本の川の伝統文化でしたけど
いかが…?
日本ってね これが宝だと思うんですよね。
つまり 100年もたせるってことは
至難の業なんですよ。
3世代ですから。
新しいものを次々にやっていく。
古いものは いらなくなったら
捨てるんだ。
渋谷川なんて暗きょでしたよ 我々の頃は。
あそこが そうなんですよ。
かつて こういうもんだった。
え~ あれは 何つったかな?
♬「春の小川は さらさらいくよ」が
あの渋谷川の…。
あれ 渋谷川の上流の方の話です。
誰も分かんないです もう。
実物の土地柄とのつながりが
もう切れなくなっちゃうと
ただ歌ってるだけになっちゃう。
でも 今 日本的なものが
見直されているのは
その捨てた古いものの中に 捨てなくても
いいものがあったんじゃないかっていう。
これが あるとないとは
えらい違いだと思うんです。
そういうところまで
日本 残してるっていうことが
まあ 不思議なとこでしょうね これね。
さあ 今日は日本の「川」というテーマで
いろいろ見てまいりました。
<この中から世界に発信したい
新たなジャパニーズクールを
鴻上尚史が選びます>
ジャカジャンジャン…。
(拍手)
<ベスト オブ クールに選ばれたのは
都会のオアシス…>
河川敷っていうものが世界的に見て
こんなに貴重なんだっていうことを
今回 発見したっていうのがあって。
まあ ある種 言ってしまうと
自由な空間というか
オープンにあるっていうのは
とってもすてきなことなんじゃ
ないかなと思いました。
はい。 皆さん ありがとうございました。
それでは 次回の「クールジャパン」を
お楽しみに。 バイバイ。
バイバイ。
バイバイ。
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