「餃子の王将」射殺事件から6年|12月19日 京都府のニュース

12月19日 11時22分

「餃子の王将」を展開する会社の社長が、京都市の本社前で拳銃で撃たれて殺害された事件から12月19日で6年になり、現場近くの駅前では、遺族や警察官らがチラシを配って、情報提供を呼びかけました。

平成25年12月19日の早朝、京都市山科区にある「餃子の王将」を展開する会社の本社前で、社長の大東隆行さん(当時72)が、拳銃で撃たれて殺害されました。
事件は未解決のまま19日で6年になり、現場には午前7時半すぎに、京都府警の小栗宏之刑事部長らが訪れて黙とうをささげ、1日も早い事件の解決を誓いました。
このあと近くのJR山科駅前で、大東さんの遺族や警察官、それに会社の社員が集まり、チラシの入ったティッシュを配って情報提供を呼びかけました。
「餃子の王将」を展開する「王将フードサービス」の渡辺直人社長は「長いようで短かった6年で、前の社長の遺志を継いできょうを迎えました。社員はもちろん、ご遺族の気持ちを考えると、事件の解決を願うばかりです」と話していました。
また、捜査本部がある山科警察署の井上禎敬刑事課長は「容疑者の逮捕に向けて懸命に捜査を続けています。どんな情報でも構いませんので、情報提供をお願いします」と話していました。
事件に関する情報は山科警察署の捜査本部、フリーダイヤル 0120−08−9110で受け付けています。

【事件の経緯】
事件が起こったのは6年前の平成25年、12月19日の早朝でした。
午前7時ごろ、全国で「餃子の王将」を展開する京都市山科区の「王将フードサービス」の本社前の駐車場で、社長だった大東隆行さん(当時72)が、自分の車の脇で拳銃で撃たれて倒れているのが見つかりました。
大東さんは至近距離から胸や腹を4発撃たれ、死亡しました。
大東さんは、朝早く出社し、ほかの社員が来る前に1人で本社の前を掃除するのが日課でした。
このため警察は、当日、自宅を車で出たあと午前5時45分ごろまでの間に会社に到着し車を降りた直後に襲われた可能性が高いとみて、捜査しています。

【遺族コメント全文】
大東さんの長男の剛志さんは、事件の発生から6年となるのにあわせて警察を通じてコメントを発表しました。
全文は以下の通りです。
「父大東隆行(前王将フードサービス社長)が急逝してから早六年の月日が過ぎようとしております。
これまで亡き父を偲び訪ねてくださった幾多の皆様のご厚情に改めて御礼申し上げます。
先日は、渡辺社長様を始め会社幹部の皆様にご臨席賜り、私共身内だけで追悼の法要を執り行ったところです。ご参列の皆様からは、餃子を焼く笑顔の遺影を前に、在りし日の思い出を思い思いに語っていただきました。あと少しで志を遂げ、好きな趣味に没頭できる時間も生まれてこようかという矢先の出来事でした。誰よりも早く出勤し、寒空の下凶弾に倒れ込む刹那、父の無念はいかばかりであったろうと思います。
さて、マスコミ各社の皆様におかれましては、私たちの意をお酌み取りいただき過剰な報道を避け、ご配慮いただいておりますこと、厚く御礼申し上げます。
事件以降、捜査関係者の皆様には事件解決に向け昼夜努力していただいており、感謝の念に堪えません。ただ、現在に至っても犯人に結びつく有力な手がかり、情報は得られていません。人々の関心が確実に薄れていることは感じつつ、事件を風化させることなく、一日も早い解決を願い、私共も警察と協力して広く情報提供を呼びかけて参りたいと考えています。事件発生からちょうど六年を迎える12月19日(木)には、私共も街頭に立ち、捜査関係者の方とともに情報提供を呼びかけるチラシを配布する予定にしております。
事件解決に向けてマスコミの皆様の力を大いにお借りしたいと願う一方で、依然犯人の動機や事件の全容が明らかになっていない現状です。私共の置かれている状況、心情等をご斟酌いただき、今回につきましても、我々遺族に向けての過度な報道等は控えていただきますようお願い申し上げます。」

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